始まりは始業式。
こんにちは、Otamaです。
次女の不登校は中学一年の夏休み明けから始まりました。
9月1日、二学期の始業式の日です。
いつも通り次女を起こし、朝食を済ませました。
次女が家を出る時間までいつもだいたい30分の余裕はあります。
でもその30分がいつもと違ったのです。
朝、起こした時は少し元気がないかな?久しぶりの早起きだからかな?
くらいの気持ちでした。
ちゃんと朝食も完食しました。
いったん部屋に戻り、制服に着替えて降りてきたものの視線が合わない。
次女はずっと下を見ていたのです。
体調が悪いのかな、と思っていたとき、次女が突然ポロポロ涙を流しながら
「休んでいい?」
と口を開きました。
私は驚いて
しんどいん?
何かあった?
誰かにいじめられてる?
いらんこと言われた?
お母さんなんかいらんこと言った?
どうしたん?
なんで?
私は頭に浮かぶ限りの質問を機関銃のようにとめどなく次女にぶつけてしまいました。
どの質問にも次女は首を横に振ったのです。
私は軽くパニックでした。
なんで?
なんで?
なんで?
理由がないのになぜ休みたいの?
でもポロポロ涙を流す次女を見ていると心のしんどさが伝わってきて
「わかった。着替えて寝ときなさい。」
としか言えませんでした。
いや、しんどくないのに寝ときって!・・・と自分に突っ込んだりしながら、次女にかけるもっとちゃんとした言葉を見つけられない自分がもどかしく思いました。
いろいろ考えていると、私の頭には”不登校”とい文字が見え隠れしていたのです。
信じたくない気持ちと、その可能性。
まさかね~・・・
なんて思いながら、とりあえず学校へ電話をして、担任の先生に
「新学期早々申し訳ないのですが、少し体調が悪いみたいなので休ませます。」と伝えました。
まだその時は、暑いし面倒なだけだろう、と思いながら。
いや、そう思いたかったんです、私は・・・。
でも違ったのは翌日もでした。
朝食をとるまではいつも通りなのに、そのあとトイレにこもるようになったのです。
家を出る時間がせまってきてもトイレから出てこない。
だんだん”不登校”が真実味を帯びてきたのです。
トイレの外から声をかける。
「大丈夫?」
「もう少し・・・」
「遅れるよ?今日もエムちゃんに先行ってもらう?」
「うん・・・」
エムちゃんとは近所に住む次女の幼馴染で、小学校から一緒に登校している次女の大事な友達です。
エムちゃんのお母さんに電話をかけました。
エムちゃんのお母さんはもともと私のご近所さんで、次女とエムちゃんが同じ年ということでさらに繋がったママ友でもありなにかと助けてくれる頼りになる女性です。
「もしもしエム母さん?おはようございます。」
「おはよう!次女ちゃん、大丈夫?」
「それが今日もダメみたいで、まだ用意できていないんです。・・・エムちゃんに先に学校いってもらえますか?」
「わかったよ~。エムにそう言うわねー。」
エム母さんとの電話を切った後、もういちどトイレのドアにむかって次女に声を掛けました。
「大丈夫?」
中から「今日も休んでいい?」と小さな声が聞こえました。
こんなとき、無理に行かせないほうがいいんだよね・・・
「わかった。学校に電話しとくね。」
と、また私はトイレのドアに向かって言いました。
そんな朝がしばらく続き”不登校”は本格的になっていったのです。