うちの子は不登校

不登校を理解したい。でもおかんの心も折れそうです。

初めての心療内科

こんにちは、Otamaです。

 

今日は主治医の先生に紹介してもらった病院(心療内科・精神科)へ、次女と一緒に訪れました。

病院が開く時間に到着するよう行ったのだが、すでに8人の方が座っていました。

 

受付を済ませ、既往歴などの問診票を記入し、次女はまた自分で記入するアンケートのような問診票を書いていました。

名前を呼ばれ、目の前に現れた先生は、50代くらいだったでしょうか、穏やかな話し方をする背の高い男性でした。

診察室に入ると、先生の前に置かれた椅子に次女が座り、その少し離れた隣に私が座りました。

 

先生は次女と私の話をゆっくりゆっくり丁寧に聞いてくれました。

次女も先生からの質問に考え込むことが何度かあったのですが、先生はゆっくりでいいですよ、にっこりうなづいてくれました。

 

私がいると話しにくいのではないかと思い、次女と先生に

「私は外に出ていたほうがいいですか?」

と尋ねると、

次女は

「ここにいて」

と、言ったのです。

先生も私に微笑みながら頷かれました。

 

私は「はい」と返事をして、静かに先生と次女の会話を見守ることにしました。

 

次女はゆっくり、学校へ行けなくなった時期のこと、家族のこと、兄妹のこと、クラスの担任の先生のこと、行かなきゃいけないと思っていても学校へ行けないこと、でもテスト期間中は泣きながらでも学校に行ったことを話していました。

 

学校へ行こうとして時間が近づくとおなかが痛くなってトイレにこもってしまう。

 

でも家でいるときは元気?

と、先生に聞かれ、次女は家でいるときは大丈夫だと言いました。

 

先生は、それは良いことです!

 

と笑ってくれて、お兄ちゃんやお姉ちゃんとも話す?と次女に尋ねると、次女は大きく頷きました。

 

うんうん、良いですね。

と、先生は言いました。

 

その時、私は、次女にごめんね、と謝って、次女と先生に話したことがありました。

 

実は、お兄ちゃんとお姉ちゃんから、次女が学校を辞めたいと言っていることを聞いていて・・・お兄ちゃんたちも心配していたことを告白しました。

お母さんは、本当はそんなに行きたくないなら次女が高校を辞めることも考えてあげたほうがいいと思うのに、なかなかそういってあげられない・・・

 

というと、次女は私がそのことを知っていたことに少し驚いていました。

 

先生は、次女に、学校辞めたい?

と聞きました。

泣きながら頷く次女。

 

「そうか。でもな、次女ちゃん、あいにく君は担任の先生や環境に恵まれている。

だから高校に重きを置かなくていいんだよ。今は急いで辞めることを考えず、ゆっくり休めばいい。家で何か楽しいことを見つけよう。」

 

と言ってくれたのです。

 

「高校に重きを置かなくていい」

 

という先生の言葉が、ああそうだったんだ、と目からうろこでした。

 

義務教育じゃなくなった今、担任の先生も登校拒否に理解を示してくれ、「留年になる不安があると思いますが、今はそういうことは考えず、次女さんをゆっくり休ませてあげてください」と、一生懸命気にかけて言ってくださるが、どこかで高校は休んではいけない、しっかり高校で勉強してもらわないといけないと思っている私がいたからです。

 

高校の登校に重きを置いてたのは私でした。

 

それを強く感じ取っていたのが次女だったのです。

 

そして先生に聞かれるがまま、次女は家が安心すること、自分が変わらなければいけない、変わりたいと思っていることを先生に話していました。

 

もしかして自分のことが嫌いだと思っている?

 

と先生に聞かれ、次女はうつむいてしまったのです。

 

私はなんとなく次女がぽっちゃりしていることをコンプレックスに思っているんじゃないかと、以前から感じていました。

 

なにも言えずまた泣いてしまった次女。

 

その時、わかったのです。

 

次女は、自分自身に自信がないのだ、と。

 

先生も同じように感じてくれたのだと思います。

自分のことを嫌いなわけではない、自信がないのです。

 

先生は次女に「家では何をしてる?」

 

と尋ねると、次女は「スマホでゲームをしたり、絵を描いたりしている」と答えました。

 

「家は楽しい?」

 

大きく縦に首を振る次女。

 

「寝るとき以外、ずっとリビングで過ごしています」

と、私が口を挟むと、

 

「とても良いことですよ、お母さん!」

 

とこちらを見て言ってくれる先生。

 

そして次女は絵を描くのが大好きなこと、大学は美術系に進みたいことを先生に話しました。

 

「おお、良いね!高校は今だけだけど、芸術は一生だ。美術系の大学に進むといういい目標があるんだね。それに向かって頑張ってみよう。」

 

と、次女に言ったのです。

 

そして先生は「よく眠れてる?」と、次女に聞きました。

 

次女は、「眠れるけど、朝は起き辛い。」と言いました。

 

先生「夜更かししてしまう?」

 

次女「はい」

 

先生「ゲーム?」

 

次女は頷きます。

 

「スマホはやる時間なかなか減らせないよなぁ。でも寝る時間は少し早くしようか。ゲームはやめろといってもやめられないだろうから、今以上に新しいゲームは増やさないようにしよう」

 

と、次女に寄り添うように言ってくれたのです。

一時間近く話したでしょうか。本当にたくさん話しました。

 

先生は、「お母さん、心配ないですよ。このままでいきましょう。」と最後に言ってくれたのです。

先生の前でたくさん泣いて全部さらけ出したであろう次女の顔を見たら、少しすっきりしたように見えました。

通院はせずにこのまま様子を見ることになりました。

先生は帰り際、「いつでも話をしに来てください。」と笑顔で言ってくれました。

 

私たちはお礼を言って挨拶をし、診察室を後にしました。

 

帰りの車の中で、次女はよく笑いよく話してくれました。

先生が言ってくれたことを二人で思い返しながら、きっと大丈夫だと次女に言いました。

ただ話を聞いてもらいにはるばる遠くからやって来ただけのような感じで、少し拍子抜けではあったのですが、それでもわかったことがありました。

 

次女にとって家がどんなに大事な場所であったか。

これからも次女が安心して過ごせる家を維持しようと思いました。

 

そして、私は改めて決心しました。

 

次女の心のコップに、自信の水をたくさんたくさん注ぎこむことを。